各国戦略
データ集/各国国力
中華民国 †
高確率で近いうちに日本軍との戦争となるのが中華民国。共産党ゲリラと内戦中。それだけでなく、中央の手が及ばず他にも地方の軍閥が三国志よろしく好き勝手を。割と末期的である。だが日本から宣戦されると言う受動的な条件下ながら、独自陣営「中華統一戦線」を立ち上げ可能で、中共こと中華人民共和国と一時休戦をしつつ、他の軍閥を併合できる。…事は昔の話、1.10バージョンだと併合できずに陣営に組み込むだけだとなっている。まあ今作では中華民国は基本的に、「連合国」ではなく「中華統一戦線」と言う別陣営である。
師団数は57と、一見日本と張り合えそうではあるが、編成が違う。
日本軍の第一線級師団は12個大隊、二戦級師団でも6個大隊で組織されており、1936年のゲーム開始時に約548Kの陸軍人員が展開中。
対する中華民国は、4個大隊師団と6個大隊師団が混在、展開する人員は約276K。日本の半数の兵力しかない。装備も貧弱だ。その上制空権を取るために必要な戦闘機は二倍の差がある。(近接航空支援機?ないよ…。)
まずはこれをどうするか?が課題となってくる。というか、そもそも兵に銃が行き渡っていない・・・。それも戦間期型だ。早くアメリカはレンドリース法を可決させてくれ!!
イデオロギーは「中道」である。NFは汎用だが、支那事変に関するイベントがいくつかある。
そしてDLC「Waking the Tiger」を入れることにより、中共と和解するか、軍閥に従属を要請することができる。なおDLCに日本に心を売ることが出来るルートはない。
各軍閥、中華人民共和国、蒙古国、満州については中核州扱いある。
歴史の概要 †
清朝最後の皇帝を退けた革命の後、 建国して間もない中華民国は生き残るために苦心していた。 軍閥は多くの周辺の土地を支配している。 国の心臓部では、 共産主義者が離れた山岳地帯に拠点を構えている。 国境を少し超えれば、 日本が中華皇帝の名のもとに作った傀儡があり、 中国を統一して彼の支配下にしようとしている。
生き残り、 中国を支配したいならば、 多くの敵に脅かされながら、 蒋介石の政権は難しい選択をしなければならないだろう。
内政・政治 †
民需工場13、軍需工場6は、中堅国どまりである。序盤はあまり関係無いが、造船所などは1しかない。しかも広大な領土を持ちながら、資源をほとんど産出しない。日本以下どころの話ではなく足下にも及ばない。輸入に民需工場が必要となるため、ぱっと見よりずっと、国力は低い。
研究枠も初期では2本。初期研究済技術は・・・何も言うまい。まあもし何かあっても生産する資源も工場も無いのだが。
総じて残念ながら後進国と言わざるを得ない。
ただし資源については、南方の広西軍閥を併合すれば状況は相当に好転する。統一後については平均的中堅国よりは、資源は多いと言って良いだろう。
人的資源は初期でソ連の倍近い4.69Mもあり、心配するだけバカらしいレベルである。肉の壁で戦うのが合理的だろう・・・が、人命はともかく歩兵装備を失いたくないのでほどほどに。
なお、初期状態では国民精神として「ドイツ軍事顧問団」を有し、陸ドクの研究が7%早まる。これは盧溝橋後、対日戦中に帰国してしまう(確率は不明)。
人材 †
政治顧問は、政治力+15%の人材と、民需工場の建設を+10%する人材がおり、悪くない。ただし国体を共産化する人物はいない。
理論家は陸・海・空、いずれもドクトリン研究を汎用的に7%する人材が揃っており、汎用性は高いと言える。艦船設計会社だけは寂しい。
参謀については、特に問題は無いが、空軍長官に政治力+10%の人物がいるので、採用を考えても良い。歩兵向き・大艦巨砲主義向きの人材である。そちらのルートを進むなら優秀と言ってよい。
陸軍将軍はスキル4,3,3,2の4人。いずれも元帥。元帥は育ちにくいので、早めにスキル1の大将を抜擢し、育てに入るのも一つの手だ。
海軍の人材は皆無。最初の一人は無料で雇えるが、当然スキルは1である。
軍事 †
上述の通り、一見師団数では対抗できそうだが師団の編成が小さく、初期状態では実質日本の半分の戦力しかない。しかも前述の通り武器が行き渡っていない。装備そのもの悪い。空軍や海軍は比較にすらならない。相手が相手だけに全くの無力と言っていい。
師団数を増やすか師団の編成を強力なものにするかは悩み所だが、最低限必要な師団数というものはある。50個師団そこそこでは、陸の守りと海岸線の守りを同時に行えない。師団構成を変更するかどうかにもよるが、75〜90師団くらいが目安となろう。これ以上増やそうにも歩兵装備が足りないと言う意味もある。
ちなみに資源・民需工場の少なさから(資源の輸入量に直結する)、支那事変の段階では歩兵と若干の砲兵、以外の戦力化には無理がある。ひたすら銃を作ろう。正直支援中隊を付けている余裕は無い。銃だけ持たせて肉壁で勝負だ。
DLCあり(WtT) †
DLCの「Waking the Tiger」下では固有NFや大量の将軍が追加され、ついに眠れる虎が目覚める。以下の記述はVersion 1.5.4 の状態を前提とする。ただし一部1.6.0、MtG下でのプレイについて追記がある。
国力 †
国名 †
初期では中道国家、指導者はChiang Kai-shekである。日本で馴染みのある表記だと蒋介石。なお国共内戦で大陸を追われた後、台湾で徹底抗戦したことで有名だが、台湾で派手にやったことで同地での彼の評価はお世辞にも高くはない(それもあってか、台湾の人々は独裁色の強かった彼の統治と比較して戦前の日本統治を客観的に見ることが出来る、と言う説もある)。
特性は防衛戦争のみ安定度のペナルティを消すどころか+10%してくれる。さすが蔣介石!
民主主義の指導者weng wenhaoは地質学者であった。彼は国民党に対して鉱物資源を探し当てる役をした。49年10月の国民党敗北の直前にフランスを通じアメリカへ亡命、しかし共産党政府から呼び戻され専門家として優遇された。71年死亡。
共産主義はZhang Guotao。毛沢東の主張する「農村で都市を包囲する」中国革命の手法に共感できていなかった彼は、38年に共産党を出て国民党に合流した。そのため国民党敗北の際は香港を通じてカナダに亡命、同地で79年に死亡した。
ファシストはWang Jingweiで、日本で浸透している表記は汪兆銘。日本と協力して中国の近代化・民主化を行おうとしたが当の日本には便利屋程度にしか見られていなかった。35年の狙撃事件で体を壊しつつあった彼は44年11月名古屋で客死した。46年墓は取り壊され灰は川に流された。中国側では未だに売国奴として唾棄されることも少なくない人物。
なお軍閥が中国を名乗り、正当性の高さが上回り中華民国を併合すると中道の国名が「CC団」になり、国の色がエチオピアやエルサルバドルのような紫色になる。
CC団とは中華民国・国民政府時代の、中国国民党内の党派。陳果夫、陳立夫の兄弟を中軸として、国民党の党内支配、特務諜報活動の方面で権力を振るった。蔣介石の与党的存在であったが、国民党政権が国共内戦に敗れて台湾に移った際に衰退した。
国民 †
元首解説の欄で言った通り日中戦争では安定度+45%になる。
工場 †
資源 †
掘削技術を研究してディシジョンを行うと、初期領土のうち山東と四川はアルミニウム12ずつを産出する。
人的資源 †
その他 †
国土は広い。しかし多くの州はインフラ3、西側は1しかなく、補給には難がある。山東半島、上海と台湾対岸の港に合計8か所、レベル1の要塞がある。初期の飛行場は6か所で、日本軍侵攻地点のうち北京、山東半島、上海に存在するが、福建方面にはない。一方で軍港は豊富であり、南から福建に2か所、浙江に3か所、上海・山東・青島・天津に各1か所ある。(裏を返せば日本軍に取られたら地獄ということになる。)
政治 †
国民精神 †
- ドイツ軍事顧問団
- 九か国条約
- 陸軍の腐敗
- 師団攻撃:-50%
- 師団防御:-50%
- 動員速度:-50%
- 非効率な官僚主義
- 無能な士官
- 低インフレ
インフレはNFとデシジョンの進行で変化する。消費財と工場生産に5%有利な補正が付く、プラスの精神「安定した経済」にもできるが、反対に「軽度のインフレ」から「経済崩壊」まで、数段階で悪化するマイナス精神にもなりうる。
以下NFによる取得(インフレの増減を除く)
- 行政院
- 党間調整委員会
- 立法院
- 国家解放戦争
- 反帝国主義戦争
- 大日本帝国に対する攻撃ボーナス:+10%
- 大日本帝国に対する防御ボーナス:+10%
- 満州国に対する攻撃ボーナス:+10%
- 満州国に対する防御ボーナス:+10%
- 強制的徴兵
- 軍事委員会
- 最大指揮力増加:+5
- 1日当たり陸軍経験値:+0.05
- 黄埔軍官学校
- 陸軍将軍コスト:-50%
- 新規の陸軍将軍の開始計画レベル:+1
- 穀物税
- 消費財:-10%
- 戦争協力度:-7%
- 安定度:-7%
- 中国総参謀部
- 軍事演習師団
- 建設大隊
- 現代式兵站
- 精鋭山岳兵
- フランス式教練
政治顧問 †
企業 †
NF「地方での戦闘機生産」完了後に、「中央航空機製造会社戦闘機部門」(↑の効果に加えて戦闘機機動性:+5%、対空攻撃:+10%)、NF「地方での爆撃機生産」完了後に「中央航空機製造会社爆撃機部門」(戦闘機部門の効果に加えて戦術爆撃機・近接支援機
航続距離・空対地攻撃:+10%)と、それぞれ費用50で上位互換にアップグレードできる。
理論家 †
シェンノートはNF「シェンノートを雇用」が必要。
ファルケンハウゼンはNF「ファルケンハウゼンへの市民権付与」が必要。
シェンノートはNF「シェンノートを雇用」が必要。
技術 †
陸軍 †
海軍 †
- 艦船
- 駆逐艦I(ジァンウェイ級)
- 軽巡洋艦I(ハイロン級)
- ドクトリン
空軍 †
兵力 †
陸軍 †
Tu Yu-ming
黄埔軍官学校に第一期の学生として入学。士官候補生クラスの最初の卒業生であり、同校の校長である蔣介石に信頼されることになった。
日中戦争ではビルマを守るために奮闘したが、蔣介石に妄信していたため中国軍は10万人の将兵の半数が死傷するという悲惨な結果に終わった。
なお蔣介石からも信頼していたために罰せられることは無かった。
戦後の国共内戦では敗北、49年に捕虜になり思想改造を受けた。59年に釈放された。81年に北京で死亡した。
Hsueh Yueh
ゲーム開始前は汪兆銘と一緒に蔣介石を批判したが敗北した。
日中戦争では日本軍と対峙した。撤退回数が多かったが、日本軍の損害は少なくなかった。
戦後の国共内戦では敗北、台湾に亡命し数回重要な役職をこなした。98年に台北市にて病死。
Tai An-lan
満州事変では日本軍と戦ったが、農民兵では歯が立たなかった。
日中戦争ではビルマを守るために奮闘したが撤退中に包囲され負傷。42年に死亡した。
Zhang Xueliang(張学良)
爆殺された張作霖の長男。満州事変後はイタリアでファシズムを学びに行った。帰国後は西安の共産党本部を攻撃したが失敗した。そこで共産党から和解案が届き、抗日に同調した。
蔣介石はこれを拒否するが張学良と楊虎城は西安事件を起こして蔣介石を拘束し、第二次国共合作を認めさせた。なお張学良は許されたが楊虎城は処刑された。それでも蒋介石が亡くなるまで軟禁状態であった。
戦後の国共内戦では敗北、台湾に輸送された。80年代後半に段階的に自由になり、91に自由となった。中華人民共和国から余生を過ごすように話が来たがこれを拒絶、ハワイに移住しそのまま2001年に死亡した。
Wang Yao-wu
日中戦争では武功を上げた。戦後の国共内戦では敗北、49年に捕虜になり思想改造を受けた。59年に釈放された。
その後は中国人民政治協商会議全国委員会で文史資料研究委員会専員となり、1964年には政協第4期全国委員会委員に選出された。68年に北京で死亡した。
Sun Li Jen
日中戦争では下のHu Zongnanの元で戦った。他にはビルマを守るために奮闘し、包囲されたイギリス軍7000人を救い、英米から勲章を授与されることになった。
戦後の国共内戦では敗北、台湾に亡命した。後に蔣介石に不満を募らせ独自にアメリカ軍と交流していたところ、蔣介石とその息子の蔣経国に不信感を抱かれ、54年に突如陸軍総司令を突然罷免され、翌年には軟禁された。
88年に解放され、90年に台中市で死亡した。
Hu Zongnan
日中戦争ではSun Li Jenを部下にして戦った。戦後の国共内戦では敗北、台湾に亡命した。
戦後は台湾で総統府戦略顧問をしていた、62年に台北市で死亡した。
Gu Zhutong
ドイツ軍と交渉して軍事力の強化を務めた。西安事件後は国民党代表として共産党と交渉もした。
戦後の国共内戦では敗北、台湾に亡命した。参謀総長兼国防部長、総統府戦略顧問委員会副主任委員、国防会議秘書長、国民党中央評議委員会主席団主席などを歴任した。
62年に台北市で死亡した。
Wei Lihuang
日中戦争では共産党の幹部と協力関係を構築し、蔣介石が反共に移行しても従わなかったため、異動させられた。国共内戦開始に反対し、共産党との問題は政治交渉により解決すべきと主張していた。
国共内戦では蔣介石に信用されていなかったため、不利な情勢にもかかわらず無謀な攻勢を強行させるなどして敗北。責任を押し付けられた。
国共内戦では敗北後は香港に逃亡。共産党から戦犯指定されるも、中華人民共和国建国の時も祝電を送った。また北京に向かい共産党からも迎え入れられた。その後は共産党の政治家になり、60年に北京で死亡した。
Fu Zuoyi
日中戦争では共産党と連携して日本軍と戦った。
国共内戦では敗北後は共産党の政治家になり、60年に北京で死亡した。
なお数値だがたまに前後することがある、しかも元軍閥元首将軍に至っては特性が定まっていない。上記の表は理論値として見てもらいたい。
軍閥組の雇い方
NF「軍閥を従属」で傀儡化もしくは宣戦布告の権利を得るため、傀儡化をする。
次に各軍閥を政治力150使って、統合する(三段階、90日間)。
Charles Berger
フランス人、詳細不明、固定の名前ではある。
Alexander von Falkenhausen
ドイツ人、義和団事件に志願し、WW1では参謀を務めた。1934年にハンス・フォン・ゼークトと共に軍事顧問団として向かった。
しかしドイツが日本を重視したことで軍事顧問団は撤収した、WW2ではベルギー及び北仏に駐留するドイツ軍司令官を務め、捕虜やレジスタンス処刑した。
またユダヤ人迫害を否定したにもかかわらず、ユダヤ人移送に従事した。ただしユダヤ人移送を妨害あるいは遅延させようと試みてはいる。
またナチスを嫌いヒトラー暗殺計画に参加した、結果逮捕された。(証拠は見つからなかったため起訴はされなかった)
戦後はベルギーの裁判所に戦犯として起訴され、1951年に労働刑12年の判決を受けた。66年死亡。
なお個人的に蔣介石との友好関係があり、WW2後も手紙のやり取りは続いた。
Aleksandr Cherepanov
ロシア人、1938年8月〜1939年11月まで在中軍事顧問を務めた。80年死亡。
軍閥組の皆さんは各自参照してください。
http://hoi4data.paradwiki.org/?3e4031df6042
海軍 †
海軍将校はいない。
空軍 †
NF †
研究枠を増やすNFには研究枠が5より小さいという条件が付いている。これは軍閥スタートで中華民国NFツリーに合流した場合には関係するが、中華民国プレイではほぼ関係ないので、省略する。
- 外政ツリー
「〇〇の評価75以上」とあるのは、正確には、〇〇が存在し、降伏しておらず、中国と交戦中でなく、かつ、評価75以上・同じ陣営・中国が〇〇従属国のいずれかを満たすことを指す。
概略 †
WtTの最大の変更点は国民精神とNFの刷新である。NFは有用なものが揃っている。
反対に、初期の国民精神はかなり酷い。特に注意すべきなのは陸軍の腐敗とインフレである。
「陸軍の腐敗」は日本戦の難易度に直結するため、できれば早く削除したいが、開戦には間に合わない。削除のためには、NF「陸軍改革」のあと、数回に分けてディシジョンを実行する必要がある。
インフレが悪化すると建設と工場生産に重大な支障が生じる。しかし、NFで悪化することが事実上避けられない。というのも、インフレ増加を伴うNFは8つあり、どれも有用である。これに対して、インフレ軽減を伴うNFは3つと少ない。したがって、プラスのボーナスがかかる「安定した経済」の状態を保つには、NF「強制公債」の後で同名のディシジョンを何度か実行することが必要となる。
他の国民精神、例えば徴兵可能人口-35%は、他の国なら辛いが、必要とあれば兵100M(1億人)以上を動員できる中国では、どうでもいい。列強の人的資源が軒並み全成人徴兵以上でもゼロになっているのに、中国側はまだ志願兵のみで余裕で戦える、などということもザラだ。何しろ、陸軍ドクトリンで人民軍ルートなど通ろうものなら、NFと合わせて、「志願兵のみで」15Mぐらい動員できてしまうのだ。ロシアでさえ相手にならない人的タンクである。
概ね史実に沿ってプレイする場合には、1937年7月に開始される対日戦が初期の関門となる。ここだけ通過してしまえば、後は国民精神が改善され、国力も増強されていくので、圧倒的な人的資源を持つ立派な「大国」としてプレイできる。
対日戦 †
史実ルートでプレイする場合、当分は盧溝橋事件に備えることになる。対日戦のために考慮すべきことは次の4つ。
ver1.6.0(MtG)下では日本軍と中国共産党の挙動が変わり、1.5.4のときに簡単だった動きができなくなっている。簡単にいうと、日本軍はやや賢くなり、北京・天津・山西線の防備をこちらが十分に固めた後には、あまり無謀な突撃をしてこなくなり、強襲上陸も少しうまくなった。共産党は、統一戦線の結成を(少なくともかなりの確率で)拒否してくるようになった。日本プレイなどをしていると不可解な速さで統一戦線を組むのに不思議なことだ。
- 海岸線防衛
中国は9つの軍港を持っており、これが全て、日本軍による強襲上陸の目標となりうる。上陸部隊に補給線をつながせないためには、これらの軍港に守備隊を置いておき、別の地点に上陸した相手は、港を取られないように包囲殲滅する必要がある。そのために、各港に2〜3個師団+上陸部隊の相手をする機動防御部隊を数個師団が欲しい。機動防御部隊は最初の騎兵でいいだろう。
なお、当然ながら海軍力で上陸を防ぐことはできない。むしろ、制海権は奪われることを前提として、資源の輸入は絶対に「輸送船」を使わないこと。ただでさえ少ない輸送船が沈められてしまう。ソ連を中心とする陸上輸入にしておこう。後に述べるように、統一戦線を組まないルートでは連合に誘われるが、連合に入ったとしてもドイツ戦に参戦するのは少し遅らせよう。ヨーロッパの一部の国からの輸入が陸路でできなくなってしまうおそれがある。
広西が味方である場合、開戦すると広西軍閥に遠征軍を要請できるが、送りすぎて広西領の港の防衛がおろそかになってはいけない。少しは広州や海南の港の防衛に回しておこう。
[ver1.6.0+MtG]
日本軍はもともと強襲上陸の多い国だったが、ver1.6下ではさらに強襲上陸にシフトした感がある。港だけ守って安心していると、きれいに周囲を囲むように強襲上陸されて港が孤立する、などということがザラだ。特に山東半島はたった2プロヴィンス塞ぐだけで港が包囲されるため注意が必要だ。
簡単な対策として、(1)開戦の段階で、少し多め(例えば4個師団ずつ32個師団)のまともな歩兵を天津以外の港に「駐屯」命令で配備し、青島周辺のプロヴィンスは騎兵で埋めてしまう。
(2)徴兵が進んだら、駐屯師団を72個師団まで増員し、駐屯の対象を港+海岸に変更する。こうすれば、簡単に日本軍の分散上陸を逆用することができる。つまり、例えば港とその周囲5プロヴィンスに強襲上陸をかけられた場合にも、駐屯師団が全て一時的に食い止めてくれる。そのスキに、周囲の沿岸警備隊を急行させ、港は確保する。その他の地点から1〜2プロヴィンス選び、わざとそこの守備兵を撤退させて上陸させてやる。これで簡単かつ安全に包囲が完成する。格言通り、半渡に乗じるのである。AIなので懲りずに何度も同じ作戦に引っかかる。陸軍が無謀な突撃をしてこなくなったので、上陸部隊を倒して日本の戦力を削っていこう。
- 北京・天津の防衛
北部国境は陸軍による攻撃を受ける。特に北京は全ての隣接プロヴィンスが前線となり、援軍を送りにくい位置にある。放っておくと、多くの兵を置いていても突破されてしまうだろう。開戦時までに、北京・天津とその間を合わせた3プロヴィンスだけで、強い方の歩兵24個師団を配備するくらいにしたい。訓練・陸軍長官・参謀・元帥をちゃんと配置して、開戦後も徴兵が済んだ部隊を援軍に送る。日本軍がやや強くなったので、北京は手動交代が必要だ。戦況をよく見ておこう。疲れた師団を随時後方の師団と後退させていく。
訓練で練度を「一般」にしておくこと。生産に余裕があるとみれば、低レベルでも要塞を建てておくといいが、必要ではない。陸軍を弱体化させる国民精神が邪魔なので、経験値を温存してディシジョン「陸軍改革」も優先的に行おう。日本軍がやや賢くなったので、最初の一段階進めた時点くらいではまだ手動操作が必要だ。
初期の弱い方の歩兵師団はかなり弱いので、まともな方の歩兵師団に編成しなおして練度も上げておこう。経験値がたまったら、こちらの師団編成を充実させていく。
- 蒙古国境の防衛
蒙古国境は、地形的に、集中攻撃による突破はかけられにくく、北京よりは防衛しやすい。開戦までに、旧山西国境から天津までの北向きの線に、上記の第一防衛線と重複する形で、24個師団配備できれば十分だろう。統一戦線ルートなら、山西には適宜援軍を送る。
山西を潰してある場合には、西側にもう1個軍を配置、これが開戦までの用意となる。徴兵が終わり次第、西側の軍を24個師団に増強し、さらにもう24個師団を西側に追加する。これで防衛に不安はない。もう1個軍を加えて120個師団があれば、AI任せの平押し反撃でも余裕になる。
[Ver1.6.0+MtG]
山西を倒さず放置している場合でも、山西が日本に突破されるとこちらも西側に一気に前線が広がって対処できなくなるおそれがある。そして、山西軍閥は単独では日本軍に対抗できない。以前なら、開戦までにNF「統一戦線」を完了しておけば、共産党などの遠征軍から援軍を送って持ちこたえることができた。しかし、ver1.6では統一戦線を組んでも山西しか加入してくれず、しかも開戦するまで加入しないことが多い。この場合は、共産党が参戦しないことを利用して、あえて共産党国境あたりまで突破させて置き、まっすぐの防衛線を引けばいい。とはいえ、今のところ、国共内戦ルートの方が山西側をあらかじめ防備できるぶん、楽になっている。
- 反攻
速攻で反撃を決めるのは上級者向けだろう。しばらく防衛を続けていれば日本軍が消耗してくるので、それを待ってからでも遅くはない。以前なら、ひたすら突撃を繰り返す日本軍は半年ほど耐えればボロボロになっていたが、ver1.6では、こちらの徴兵が進むとあまり陸上攻撃してこなくなるようだ。それならそれで、じっくりと師団編成を整え、各種NFによるボーナスを備えて反撃すればよい。
反撃してゆくと満州・朝鮮方面にも港が3か所あるが、日本軍はそこにも強襲上陸してくるので、守備隊が必要であることは忘れないように。
日本軍を大陸から排除すると、和平が提案される。海軍力の問題で日本上陸作戦はまだ難しいのなら、応じてしまっても構わない。必要なら後でNFでもう一度開戦することができる。なぜか朝鮮半島は占領していても陣営未所属で勝手に独立するが、満州は手に入る。このとき、もし後で軍閥を排除して中華統一をするつもりなら、他国から任された遠征軍は帰ってしまうのでひとまとめにしておくと編成が楽。別に必要ないが、嫌がらせでわざと全滅させておくこともできる。
[ver1.6.0+MtG]
ver1.6.0+MtGは非常に制海権を取りやすいので、和平せずそのまま日本上陸を狙うのもありだ。中国軍は最初こそ銃の全力生産が必要だが、いったん戦線が安定すればむしろ工業力も研究力も余る。産業ツリーも1939年式はしばらくとらなくても銃は足りるし、1939年式の銃もすぐに研究しなくても数さえそろえれば突破されない。そのため、1939年ごろから研究力・工業力が余る。
そこで、まず潜水艦と海軍ドクトリン(潜水艦ツリー)を研究しながら造船所を建て、次に対艦攻撃機、空軍ドクトリン(対艦攻撃補正を早くとれる戦略的破壊が楽か)、戦闘機を研究しながら工場を建てる。こうして作った潜水艦(通商破壊)と攻撃機・戦闘機を東シナ海あたりから順に放流しておけば、すぐに制海権が取れる。どういう理屈か分からないが、こちらが潜水艦30隻程度しかなく、日本にまだ軍艦が200隻近く残っていても、東シナ海の制海権が取れるのだ。
むしろ輸送艦の開発の方が追い付かないので、その間にしばらく待っていると、海と空からの攻撃でどんどん日本の輸送船が沈む。強襲上陸をかけてきた輸送船も沿岸戦闘中に沈む。仏印要求などした場合には、あちらに輸送中の陸軍も沈んで大変なことになっているようだ。
1940年式輸送艦が完成したら、全力で強襲上陸をかけまくればよい。特に長崎はすぐ孤立する立地なので、直接上陸できなくても取りやすいだろう。ただし、日本を大陸から追い出してから海軍・空軍の研究を始めると、列島が日本陸軍でいっぱいになって大変だと思われる。和平に応じるつもりがないなら、輸送艦などの開発が終わるまで、反撃をわざと遅らせて陸軍を大陸に残させておいた方が楽だ。
- 序盤のまとめ
まとめると、1937年7月までにやっておきたいことは次のようになる。
(1)NF
ver1.5.4では、「中央研究院の拡大」を取った後、「統一戦線」と「陸軍改革」を取りにいけば楽だった。
[ver1.6.0+MtG]
しかし、ver1.6.0では共産党が拒否する確率が上がったので、むしろ「反共」ルートの方がいい。中共が統一戦線に参加しないだけならまだいいのだが、「潜入」が非常にうっとうしいので潰しておきたい(対共産党戦の時に厄介である。ついでに共産主義者潜入のニュースが延々と流れ続けて不快である)。
このとき、統一戦線ルートより一つ余分にNFをとらないといけない。つまり、研究枠を取った後で共産党戦をやるなら、速攻で終わらせないと日中戦争がはじまってしまう。
具体的には、先に「軍閥を従属」を取っておき、山西と西北が従わなかった場合には「反共主義」をとっている間に倒す。初期で57個師団が運用できるので、首都に突っ込めば余裕だ。次に共産党を全周囲から攻撃する。共産党は固いのだが、全方位攻撃すると全軍拘束されて援軍が遅れない。そこを一点突破して首都に突入すれば勝ちだ。どちらもAIに任せきりにしなければ間に合う。
速攻に自信がない人は、「統合工業計画」だけとって研究枠より先に共産党を倒せば、仮に手間取っても日中戦争には間に合うだろう。
「軍閥を従属」でどの軍閥が服従するかは運しだいで、三つ、四つの軍閥が反抗することもある。下手に全部潰そうとして日中戦争がはじまると大変だ。潰す優先順位は、(1)山西(日中戦争で前線になる)、(2)西北三馬(共産党への包囲攻撃に必要)、(3)新疆(放っておくとコミンテルン入りすることがある)である。広西は資源はおいしいのだが、港の防衛線が広がってしまうので考えものだ。
ちなみにこのときの宣戦布告権は1938年末ごろまで有効なので、日中戦争に余裕が出てから潰しに行ってもいい。別に権利が切れた後で中核州奪還を名目に攻め込んでも構わないが、このとき注意が必要なことがある。一つは新疆がそのうちコミンテルン入りすること。もう一つは、イギリスから連合国に誘われてうっかり入ると正当化がかけられなくなることだ。この二つは気を付けておこう。
(2)陸軍・研究・建設・徴兵
弱い方の歩兵師団は全部、強い方の歩兵に編成変更してしまうといい。練度が下がるので訓練しよう。見分けるためには、弱い方の歩兵師団のアイコンが違うので便利。装備は統一戦線ルートなら1936年式に変えて増産に入りたい。
しかし反共ルートだと内戦で武器が足りなくなるおそれがある。そこで、歩兵装備の開発は遅らせ、最初は産業+建築、そこから工作機械と集中工業を一直線で1937年式まで終わらせ、とにかく銃の生産に全力を挙げる。そのあとで陸軍ドクトリンと「支援武器」、「無線」、最後に歩兵装備の開発と進むのがいいだろう。あとはしばらく銃だけ生産していればいいので分かりやすい。
建設は軍需工場を建て、全て歩兵銃に回す。インフラのいい河南、湖南、上海に建てよう。北京と青島は壊れるので後回し。最初の生産ラインには戦闘機がのっているが、どうせ日本航空部隊には太刀打ちできないので削除していい。しばらくして余裕ができれば復活させよう。最初は鉄が足りないので、きちんと輸入する。民需工場より銃が大事だからだ。こうして、開戦までにできるだけ徴兵していけば、三勢力と内戦を経た場合でも、50個くらいは徴兵が間に合う。内戦で武器を消耗しなかったり、味方の軍閥が遠征軍を送ってくれればさらに増えるだろう。ちなみに、盧溝橋事件は返事を引き延ばせば開戦を二週間先延ばしにできる。序盤ではこれも地味に大きい。
開戦後も徴兵をさらに続け、(1)北部戦線を5個軍(120個師団)、(2)沿岸駐屯軍をめいっぱい(72個師団)まで拡大できれば、もう盤石といえる。
政治力は、反共ルートでは軍閥を統合するために使わなくてはいけない。そこで、最初は部分動員ではなく寡黙な勤勉家を雇うといいだろう。次に、陸軍長官に陸軍防衛の李、最高司令部に歩兵部隊の蕭を雇う。さらに、対日防衛線の部隊は、「防勢ドクトリン」のスキルを持つTu元帥の下に各将軍を配置しよう。これらの防御ボーナスがあれば要塞がなくても大丈夫だ。そして開戦した後で戦争経済にすればいい。
陸軍経験値を使って「陸軍改革」を一回終われば、どの戦線もだいぶ楽になるはずだ。安定し、他のこともできる余裕が出るだろう。例えば新疆などはこのタイミングで潰しにいってもかまわない。あまり後に回すとコミンテルン入りされてしまうが、その前なら大東亜共栄圏に入るので仕掛けて大丈夫だ。
対日戦後 †
対日戦後は自由度が高い。反共ルートの場合は、日本戦が終わったらドイツが迫っているかもしれない。
統一戦線かつ和平に応じた場合、無難に進めるなら中華の統一だろう。軍閥は中国の中核州を持っているので、陣営から追放してしまえば宣戦布告は苦労しない。一つずつ追放すれば内戦は楽勝だろう。この頃になれば、砲兵の配備や機甲師団の編成も可能になる。ただし、中国共産党と新疆は少し注意が必要だ。長期化させるとコミンテルンに加入してソ連が参戦してくる可能性がある。もっとも、独ソ戦の時期にはコミンテルンの兵がヨーロッパにいるので、あらかじめソ連・モンゴル国境線で攻撃準備をした後、わざと新疆戦を長期化させて、コミンテルン参戦と同時にシベリア方面とモンゴルをつぶすのもありだ。
香港にも中核州があるが、こちらはもう少し大変だ。連合戦に突入するなら海軍力の増強準備くらいはしておこう。いずれ米英に上陸しなければいけなくなる。余談だが、対日戦中に中核州・マカオを奪還しようと攻撃すると、陣営未加入のポルトガルが、何を血迷ったか大東亜共栄圏に加入することがある。そんなことをするとマカオどころか本土の両方失うことになるのだが……。(まあゲームの仕様上、中道中国がポルトガルを傀儡にしたら、サラザール政権が続投しますが…。)
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