データ集

ユニットネームに関しての豆知識

陸軍の編成単位

第二次世界大戦頃の陸軍の実戦部隊の組織は概ね、
分隊<小隊<中隊<大隊<連隊<(旅団)<師団<軍団<軍<軍集団
という形式の階層構造をとっていました。
欧州では、第一次世界大戦の半ば頃まで歩兵師団はそれぞれ2個の歩兵連隊から成る2個の歩兵旅団と、砲兵等の幾らかの直轄部隊を有し、2個の師団と騎兵、工兵、輜重、衛生などの直轄部隊から成る軍団が最小の戦略単位とされ、軍団は基本的に分割されず一括して運用されていました。注意すべきは、この時点では師団は完結した諸兵科連合となっておらず、軍団の支援が絶えず必要だったという点です。国によって差異がありますが、例えば騎兵や工兵を師団内に持たず、軍団騎兵や軍団工兵から配属を受ける必要があったりしました。大戦中頃からは歩兵師団は徐々に旅団結節を廃止して直属した3個の歩兵連隊で構成されるようになり、また軍団の直轄部隊が師団に常属するようになって師団の独立行動能力が向上し、また軍団内の師団数は一定とはならずに流動化するようになって、大戦後までにはそれが一般的な編制となりました。この基本構成は第二次世界大戦でもそう変わりありません。
日本陸軍では師団制の採用当初から最小の戦略単位が師団とされ、軍団を編成しなかったため、早くから師団で諸兵科連合が完結していました。そのため、軍が欧州の軍団と同程度の規模であることが多かったようです。また、軍団が無いために師団が軍団的な役割を担うことを求められることもあったため、師団内の旅団結節の廃止は太平洋戦争前後まで遅れました。
イギリス軍では伝統的に歩兵師団は複数個の歩兵大隊から成る3個の旅団で構成されていたため、旅団結節は廃止されず、現在まで残っています。

HoI4の陸軍ユニットは複数の旅団から構成される「師団」でHoi2より現実風になっています。
一部現実で師団ネームが名づけられています(SS-Verfügungstruppe等)。

大隊:Battalion /連隊:Regiment

大隊は中隊の上、連隊の下の部隊単位で、単純に言えば基本的に一つの兵科のみを集めて構成される部隊です。歩兵中隊だけで構成されるのが歩兵大隊、戦車中隊だけで構成されるのが戦車大隊、という感じです。伝統的には大隊は連隊を分割した単位という性格が強いのですが、偵察部隊のように師団内に1個大隊もあれば十分な部隊の場合は連隊にまとめず、大隊1個単独で連隊結節抜きで直接上級部隊に所属するか、そもそも連隊が大隊程度の規模でしかないこともありました。大隊長はほとんどの国で少佐か中佐が務めますが、佐官が足りなければ大尉が務めることも珍しくありません。
連隊は通常複数個の大隊ないし中隊で構成されます。連隊長はほとんどの国で大佐が勤めますが、大隊規模の連隊では少佐や中佐が務めることもあります。連隊も原則的に単一兵科で構成され、第二次世界大戦の時点では単兵科の最大単位が連隊であることが多かったようです。
それぞれの兵科は、通常は諸兵科連合の最小単位である師団に組み込まれて戦闘します。しかしながら、重戦車や、駆逐戦車、対空砲といった少数で貴重な部隊は全ての師団に組み込むわけにはいかないため、これらの部隊は師団に属さない独立大隊として編成されるケースがしばしば見うけられます。作戦の重点を担当する師団にこれら独立大隊を臨時に配属して、その師団の突破力なり、防御力なりを強化するわけです。例えばヨーロッパ戦線の米軍では戦闘正面にあたる歩兵師団には必ずといっていいほど独立戦車大隊、独立戦車駆逐大隊、独立高射砲大隊の3個大隊をセットで与えて戦闘力を強化しています。
また第二次世界大戦では連隊などの単兵科の部隊に他兵科の部隊を配属して諸兵科連合化することもあり、ドイツ軍のKampfgruppeや米軍のCombat Team(両方とも“戦闘団”と訳される)が有名です。

旅団:Brigade

第二次世界大戦までの旅団は大別すると師団内旅団と独立旅団に分けられます。前者は師団内で複数個の連隊を統轄する単兵科の最大単位であり、後者は単兵科あるいは諸兵科連合化されて軍団や軍などの上級部隊に直属します。師団内の中間結節である前者は一般に旅団司令部の陣容が貧弱で、参謀は付かず、副官と馬卒や従卒や伝令など十数人しか居ない場合もあります。また輜重などの支援部隊は付きません。一方で(諸兵科連合化されている場合)独立した作戦行動を求められる後者は参謀や幕僚が付されるなどして司令部機能が強化され、輜重などの支援部隊が付属します。
後者の場合は旅団単独で作戦単位として運用される場合もあるので、HOI4のゲーム内でも「ポモルスカ騎兵旅団Pomorska B.K.(ポーランド)」のようにユニットネームとして採用されています。

師団:Division

師団は複数の大隊/連隊、または旅団で構成され、師団司令部と固有の支援部隊を持つ基本的な作戦単位です。師団は、師団司令部の下に、歩兵・砲兵・騎兵・戦車・工兵などの兵種からなる連隊や大隊、中隊を持ちます。師団はこれらの兵科を組み合わせて編成されているので、師団独自で独立した戦闘行動が可能な諸兵科連合部隊となっています。独立した戦闘行動を実施するために、支援部隊(補給、通信、修理、医療等)も師団が固有に保有しています。HoI4の陸軍ユニットは通常は1ユニットが1師団を表現しています。師団長はほとんどの国で中将か少将が勤めますが、戦時には将官の不足から准将や大佐が勤めるケースもあります。
師団を構成する部隊数等は国により、また時期によっても大きく異なりますが、第二次世界大戦期の歩兵師団なら
・3個歩兵連隊(9個歩兵大隊)
・1個砲兵連隊(2〜3個直協大隊+1個全般支援大隊)
・工兵大隊(中隊)
・偵察大隊(中隊)
・補給/管理部隊(補給/輸送/糧食/整備など)
・医療部隊(担架/救急車/野戦病院など) etc.
という感じの編成がオーソドックスと言っていいでしょう。
師団の構成人数も国ごと、時期ごとに大きく異なりますが、概ね1万人〜2万人が目安です。ただし少ない人数でも十分な打撃力を有する戦車師団や二線級の治安師団では、定員が1万人を切っているケースもありますし、逆に3万人近い軍団規模の師団があったケースもあります。

軍団:Corps/軍:Army

一般には平時の編成としては最大の部隊単位は軍団までになります(軍団制を採らない国軍では師団が平時の最大単位となります)。これ以上の規模の部隊である軍や軍集団等は、戦時に作戦上の必要に応じて編成されますが、植民地警備用等に小規模な「軍」を編成するなどの例外も沢山あります。
Hoi4では軍団や軍といった単位は存在せず、Command Group(軍に相当)という単位で複数の師団を統轄し、複数のCommand Groupをtheaters(戦域)という単位で統轄します。


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Last-modified: 2020-04-19 (日) 13:55:07